こんにちは。Nagiです。
当サイト(Nagi Rhythm)は現在毎日1000日以上更新をしており、過去に様々な映画やドラマのレビュー記事をご紹介させていただきました。
昨日ドライブでお馴染みの「ネオン・デーモン」を見たのでレビューさせて頂きます。
結論から言えば変態映画なのに美しさも兼ね揃えた作品でした。
女の嫉妬の根強さがよく理解できると思います。
美しい作品を見たい人におすすめ
ストーリー自体はおもしろいかおもしろくないかで聞かれたら「決しておもしろくない」に部類されるかと思いますが、美しい作品を見たい人には是非おすすめしたい映画です。
「はっきりしない(説明しない)」展開が延々と続き、かなりゆったり目のテンポで描かれるため、人によっては退屈極まりないのかもしれません。
ネタバレも若干含まれていますが早速レビューをさせて頂きます。
ネオン・デーモンのあらすじ
ジョージアの田舎町からロサンゼルスへモデルを目指しやってきた少女ジェシーは、その飛び抜けた美貌と幸運の末ショーのトリまで任せられるようになる。
しかしある夜、泊まっていたモーテルの管理人が隣の部屋の女性客を襲っているところを目撃したジェシーは、恩人のメイク係ルビーの住む屋敷に逃げ込むのだが…。
衝撃の結末が待ち迎えます。
脚本自体めっちゃくちゃ難解
普通に読み解こうとしても全く理解できないし理解しようとも思えないぐらいエグい始末の連続。
事務所入って何日目でこうなった?って突っ込みたくなります。
感情の読み取りまで難解した
話の展開のグロさやモデル達のジェシーへの目線の気持ち悪さや、ジェシーとモデルの会話の不穏さはある意味すごく好みでしたが、キャラクター一人一人の感情を読み取るのが非常に難解です。
その難解さが更に薄気味悪さを助長するのですが、もう少しヒントみたいなものがほしかったような気がしました。
モヤモヤが残るシーン多め
- 所々に挟まれるジェシーの心情の具現化
- 女性の野性的な本能を示唆しているヤマネコ
- 結末を暗喩した冒頭のシーンなど
意味深なメタファーだらけの作品になっています。
そのため難解なストーリーを理解するというより、散らばったピースを観客が拾い集め繋ぎあわせて作品に意味を持たせていくタイプの映画でした。
映像、演出はとてもファッショナブルでハイセンス
ここまで美しい映画は初めて見た気がしました。
グロテスクなシーンや同性愛を描くシーンも大変お耽美。
「あなたの初めてになりたいの」なんて素敵な言葉ではないですか。
やってることはアレでしたが・・・笑
監督が限界まで追求してこだわり抜かれた変態映画
レフン監督が、朝目覚めた時に横で眠る妻の顔を見てその美しさにジェラシーを感じて作ろうと思った映画だそう・・・。
ドライブなどでもお馴染み
ドライブと同監督の特徴である赤と青の色彩が本作でもふんだんに使われており、映画の内容と反比例してとにかく映像の美しさだけでも圧巻の一言でした。
優秀なキャストにより美しさがより際立つ
そのうえエルファニングとジェナマローンがメインキャストで出演しているもので、美しさは更に倍増といったところでしょうか。
レフン監督の個性を知らない方は、まず過去の作品を観てから挑んだほうがベターでしょう。
ただドライブのようなストーリー性は皆無なので、今作では注意が必要です。
映画が好きというより美術館が好きな人におすすめ
映像がとっても綺麗で冒頭から美しすぎて息を呑みました。
ストーリー云々よりも映像作品、アートとして割り切って触れる方がいいのかなあと。
絵画を長時間眺めたりするのが好きな人におすすめしたい一作かと思いました。
評価3/5