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【※ネタバレ注意】劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン【感想まとめ】

映画・ドラマレビュー
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こんにちは。

昨日ご紹介させていただきました「【何度見ても泣ける】ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-【感想まとめ】」とは別で今話題の「劇場版 ヴァイオレットエヴァーガーデン」を早速映画館で見てきたのレビューをさせていただきます。

まずいきなり本作を映画館で見る点で注意点があります。
それでは「デートなどではなく必ず1人で見に行くこと」を強く推奨します。

私自身、映画を年間130本程度鑑賞するくらい映画が大好きで、何度も映画館に足を運んでおりますがここまで観客が泣いているのを初めて見たためです。
冒頭の1分から最後まで誰かの「すすり泣き」が聞こえてくるのが分かりました。

泣ける映画のダントツ1位は「湯を沸かすほどの熱い愛」だと思っていましたが、見事にその常識が覆されました。

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結論からいえば一人で映画館に足を運び、ついでにバスタオルを持って行きましたが大正解でした。

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気になる感想

まず一言でいえば、心が痛くなるほど「人を愛することについて」とはなにか感情的に訴えかけてきます。いきなりオープニング開始3秒から涙腺にブチ込んできます。

アニメ版「ヴァイオレットエヴァーガーデン」を見たことがある方はご存知かと思いますが「切ないけれど、ハッピーエンド」といった展開が多いですよね。

悲しい展開があっても決してバッドエンドにはならないのが本作「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の良さだと筆者は感じており、まさに劇場版はそれらの集大成となっております。例えば下記の通り。

  • ギルベルトとのエピソード
  • ユリスとのエピソード
  • ヴァイオレットと少佐の未来

全てが本作の劇場版ではこれ以上ないハッピーエンドで終わらせました。

今後のヴァイオレットも観たいような気もしますが、続編は作ってほしくないですね。あまりに完璧すぎるラストであり、これ以上語る必要はありません。

「指切りげんまん」や「親指を立てるジェスチャー」など最後まで伏線有りです。

「想いを受け継ぐ」

本作のテーマは上記に設計されているのが新鮮ですね。

簡単なあらすじ

冒頭ではヴァイオレットの時代から数十年が過ぎた現代になり、テレビアニメ10話で描かれたアンの孫が出て来て、アンの母に宛てられた手紙を見付ける場面、ユリスの代筆を引き受けたヴァイオレットの仕事を後半でアイリスが引き継いだりする等、「残されたものから引き継ぐ姿」放火事件を乗り越えた製作スタッフの姿にも重なるところがありました。

「沢山の想いと生きた証が結晶となり、時を超え未来へと受け継がれていく。」といったことが分かります。

常識を超えた作画

京アニは毎度アニメーションのクオリティが高いことで有名ですが、今作は特に凄い印象です。

  • 緑を基調にした色彩の圧倒的な美しさ
  • 僅かな表情の変化で心の機微を表現するシーン
  • ヴァイオレットの感情を比喩された海
  • 透明感のある美しい水
  • 吸い込まれるような映像美
  • もはや実写の花火

上記の作画が素晴らしすぎるあまり50,000円払う価値があるほどです。3D、2Dなどの枠を超えてもはや実写でした。

生まれたときからアニメを勉強して、絵を勉強して、表現を勉強して一生かかってもあのヴァイオレットの表情や景色を描くことができないと思います。断言できます。

ヴァイオレットの後ろに映し出される海の光景や透明感溢れる噴水の水、寒々しい雨等、どのシーンを切り取っても美しすぎるあまり、思わず美術館に足を運んだ感覚に陥りました。

ラストの黄昏時の光が注ぐ海辺の情景は、祝福を意味するかのような美しさで本当に心が洗われたような気がしました。

細部まで拘った気になる見所

登場人物全員が男女関係なく、誰もがピンヒールを履いていました。

ヒールを履いているためか姿勢も伸び、どうしても「佇まい・所作」が美しくなりますよね。
これらも当作品には相当な拘りがあるのだろうと思います。

プロ意識の高すぎる声優陣

ラストのヴァイオレットの声優担当を強める石川由依さんの演技があまりにも素晴らしすぎて感情移入どころの話ではありません。

声で届けるだけの声優ではなく、もはや「声を届ける女優」とすら感じさせるほどの圧倒的な演技でした。

まとめ

エンドロールの最後の最後まで伏線回収が発生する当作品は、一切の妥協点がありません。

エンドロールには、事件で亡くなられた方々の名前もあり、事件まではこの映画の作成に携わっていた方々だと思います。

舞台挨拶で石立監督が、「京都アニメーションとしてこれほど長い期間を費やした映画はない」と発言をされていましたが、その言葉に、亡くなられた方々の思いと、それを引き継いで何とか完成させた方々の強い思いを感じました。

「愛してる」の重みを考えさせられる

最後に京都アニメーションの方々「愛してる」の意味を教えていただきありがとうございました。

そして私自身も運命の人に「心から愛してる」を伝えていき、今後もその言葉が引き継いで世界中に愛が広がっていけたらと思います。

あの事件を乗り越え、コロナ禍を乗り越え、この映画を作り上げてくれた事に喜びと感謝でいっぱいになります。

この時代に手紙を書くことについて

私は手紙が好きです。

LINEなどのコミュニケーションツールが発展した結果、簡単に連絡が取れてしまうため、書くのが手間に感じてしまう点もありますが、当作品を通して大切な人の誕生日や記念日くらいは手紙を書こうと思いました。

普段一緒に住んでいたり、毎日のように会う親友であっても恥ずかしくて伝えにくい言葉も”手紙”だと話せたりできたりするものです。

もし相手から手紙を貰っていたらまた読み返せたり、その時の感情や記憶を思い出せるのが手紙の良いところだと思います。

両親や友人がいつまでもいるのは当たり前ではない

想いを伝えるのは今というかけがえのない時間しかないです。

大切な人がいなくなってしまう前に私自身も心の底から「愛してる」を伝えようと思いました。

追記

入場する15分前に来たのにすごい行列が・・・!

どうやら全員がヴァイオレットエヴァーガーデンを見にきているようです。当作品の為ならいわゆる「密」なんてものは関係ない感じでした。

10数年前、私自身が学生時代だった頃は「趣味がアニメ鑑賞」と伝えただけで煙たがられたりしていた時代があったが、時代は変わったと感じさせられた。

客層を見たところ、いわゆるキャバ嬢のような風貌をした女性も、刺青まみれのヤクザも皆「ヴァイオレットエヴァーガーデン」を見に行っていました。

アニメは年齢・性別・人種の境界を超えた素晴らしいものであると再認識させられた一瞬でしたね。

視聴し終えたあと、今では「ヴァイオレットエヴァーガーデン」といった文字を見ただけで涙が出そうになります。

当作品は、今後も世界中の人に観て欲しい作品です。そして何十年、何百年と地球が存在する限り愛される作品になるであろうと思います。

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