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【ネタバレ注意】スラムダンクの映画版を見に行った感想まとめ

映画・ドラマレビュー
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こんにちは。Nagiです。

当サイト(Nagi Rhythm)は現在毎日1000日以上更新をしており、過去に様々な映画やドラマのレビュー記事をご紹介させていただきました。

そんな本日はタイトル通り、今年一番盛り上がった映画といっても過言ではない「THE FIRST SLAMDUNK」を見てきたのでご紹介をさせていただきます。

今回の記事は完全にネタバレ注意です。まだ未鑑賞の方は読まないことをおすすめします。

まず結論からお伝えしますと下記の通りです。

  • とにかく映像が美しい
  • まさかの山王戦が舞台
  • まさかの主人公がリョータ!

それでは上から順に解説をしていきます。

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とにかく映像が美しい

本作の何がすごいかというのも、弱虫ペダルのように度重なる「回想シーン」もほとんどなく「バスケットボールというスポーツ自体を確実にアニメの中で再現」をしようとしていたのが本当に素晴らしかったです。

まるで本物の試合を観ているかのような緊張感が病みつきになり、気がつけば開いた口が塞がっていない自分がいました。

大きく点差をあけられ「もうダメだ」と思い込んでいた湘北高校が花道の投入によって一気にブチ上がるあの伝説の光景を「漫画以上」に美しく再現されており、本田圭佑を連想させるようなビッグマウスっぷりに多くの視聴者が奮い立たされたでしょう。

井上雄彦さんの絵そのものが動いているかのような立体感と滑らかさで、井上先生ならではの繊細な曲線やタッチまでもが活かされたCG映像は、まるでアートを見たかのような満足感でした。

アニメ版スラムダンクとは全く違った画風で、平たく言えば「令和時代の最新技術で、スラムダンクをめちゃくちゃ今風に描き直した」といえば伝わりやすいかもしれません。

かつてのテレビアニメ版のクオリティーに満足できなかった原作ファンにも、今回は間違いなく本当に見たかった「SLAM DUNK」の映像化だという感動があることでしょう。

音までもクオリティが高い

監督自身がバスケ経験者であるからこそ、細かなところにも音のこだわりが散りばめられているのも非常に印象的でした。

  • コンクリートでボールを突くとパァーンパァーンと鳴る高い音
  • 体育館でボールを突くとダムダムと鳴る低い音
  • カウンターのときの切り返しのキュッキュした靴の音

これらを忠実に再現されていて、一体どんな莫大なる工数があったのか気になるところです。
IMAXなど音響に優れた劇場で見るともっと感動をしていたかもしれません。

まさかの山王戦が舞台

今作は「原作を読んでいない方」は全く楽しめない作品となっていました。

花道がどういったキャラで、ゴリはどんな立ち位置なのか、もはやみっちゃんや流川って誰?とかになってしまう場合もあります。

改めて映画を見る2週間前に楽天スーパーセールで原作を全巻買い込んでおいてよかったと心から思う瞬間でもありました。

スラムダンク映画版の泣ける要素は・・・?

  • 「もう泣きっぱなしだった!』
  • 「冒頭から泣いた」
  • 「なんなら映画館に入った瞬間泣いた」

などなど多くの方が「泣ける」とレビューをされていますが、残念ながら主観の部分は多いもののそういった要素は全く感じ取れず、この理由を自分なりに俯瞰して考えてみました。

おそらくこれは筆者のように「映画が話題になっているから漫画を今買ったミーハー勢」からすると、スラムダンクを読んでいた青春時代を思い出すというのがないからだろうと考えられます。

漫画というのは読み返すたびに「読んでいたあの頃」ということも同時に思い返されるものです。

筆者の場合、大人になってから読んでしまった&映画で話題になっていたからというミーハーな都合で一気読みしたため、「ただのめちゃくちゃ面白いバスケ漫画」程度に終わってしまったのだろうと思います。

とはいえリョータとみっちゃんが昔1on1をしていたとか、みっちゃんが不良時代にもランニング中の安西先生を秘かに見守っていたり、心残りがある様子が描かれていて何度も心が熱くなるシーンもあり、その度に感動させられました。

まさかの主人公がリョータ!

原作の主人公は1年生の桜木花道であり、同学年でライバルの流川楓。3年生にはゴリことキャプテンの赤木剛憲、中学MVPの三井寿、メガネ君こと木暮公延です。

まさかの映画版でいきなり宮城リョータこと「りょーちん」が主人公であることを示唆されたかのようにりょーちんと共に並び立つ湘北のスターター5人がゆっくり歩いてくる線画での演出から始まります。

もはや登場シーンから鳥肌もの

リョータはただの不良で背が低い程度でし原作でほとんど触れられておらず、今作の映画で深掘りされることになります。おそらく現時点で一番井上先生にとって書きたいキャラクターであったことがうかがえます。

リョータが沖縄出身であることや、兄を亡くしていること、そして家族とうまくいっていないことなど映画版で細かく描写されているのが印象的でした。

伏線:リョータのリストバンドに注目

山王戦にてリョータが「赤と黒の2種のリストバンド」を着けていた理由。

もう初っ端からなんとなく察しはついていましたが、バスケ選手だった兄ソータの死に抱き続ける後悔の念と、自身と同じ“遺され、迷い続ける人間”である母カオルとの確執の理由からこのリストバンドをつけていることがわかります。

ラストのリョータに向かって放つ「背、大きくなった?」という言葉も、ソータの死によってもう一人の息子であるはずのリョータのことを真っすぐに見られなくなった母カオルが、結果として「リョータの成長」への感動にすら気付けなくなっていた中で「ようやく彼と真っすぐに向き合えたからこそ出た言葉」と解釈しています。

バスケットだけでなく、こういった兄の死によるギクシャクした家族関係にもフォーカスされており、様々な人間ドラマまでも楽しめるのが映画版スラムダンクです。

filmarksでも現時点で評価が4.5とかすごいですよね。完全にヴァイオレットエヴァーガーデンを超えるレベルの人気アニメ映画になり得たのではないかと思いました。

総評

全体的に、少年漫画のような匂いは完全に消えていて安西先生のような「あ?聞こえんのか?」や「左手はそえるだけ」などの数々の名言がカットされているため、忠実に再現してほしかったファンからするとちょっとどうなのかなと思うところもあるかもしれません。

しかしながら、原作で描かれてなかった戦前と戦後の山王の沢北の心境、原作やアニメにはなかった湘北高校のメンバーの今後など追加シーンも描かれているため、いずれにしても見ないままはもったいないです。

もはやリョータが赤のリストバンドをしているのを見るだけで感動してしまうのは私だけかもしれません。そのへんの映画よりも様々な伏線回収がされており、私は見てよかったアニメ映画だと思います。

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