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【ネタバレあり】実写版「秒速5センチメートル」を見た感想まとめ【結論:良い】

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こんにちは。Nagiです。

当サイト(Nagi Rhythm)は現在1500記事以上投稿しており、過去にさまざまな映画レビューをご紹介しました。

本日はタイトル通り「実写版秒速5センチメートル」を見終えたのでレビューをします。

感想の結論からお伝えすると「原作がわずか60分、実写版はその倍の120分でどうやって1時間も引き伸ばすのだろう、とドキドキしたけど大満足」でした。

今回の記事では下記の3点についてピックアップしました。

  • 原作と実写版が重なった瞬間、ようやくひとつの物語が完結
  • 泣けるシーンはないのに泣ける
  • 究極のバッドエンド映画

それでは上から順に解説します。

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原作と実写版が重なった瞬間、ようやくひとつの物語が完結

まずこの作品は原作と実写版あわせて1つの作品であると思いました。

原作を見ておかないと、時系列がかなりややこしい仕組みになっており、「なんでいきなり高校編!?」「てか誰きみ!?」と振るい落とされる可能性があることから原作を見ておくことをおすすめします。

最後に見たのが3−4年前という場合であっても、多分記憶が薄れてしまっているのでもう1度見直すこと推奨。

※ここから若干ネタバレです※

原作を忠実に再現しつつも、なんと「社会人編」からスタートするため、なんでこんなに遠野くんが仕事に対し「感情を無にして、廃人のように頑張っているのか分からない」と思いました。

冒頭でも記載しましたが、原作はあくまで60分です。それを120分に引き延ばすには相当オリジナルをいれないといけません。

遠野くんといえば「土方エンジニア」のような仕事をしていたとおもいますが、なんと実写版だとプラネタリウムでエンジニアをしたりアナウンス業をしたり、様々な仕事に触れるようになっています。

天才すぎるキャストたち

松村北斗くんの死んだ目が最高

原作を見た方は分かると思いますが、遠野くんは小学生のときまでめちゃくちゃ明るい子でした。

しかし、高校生〜社会人になるにつれてどんどんクールになっていき、まるで生きる屍のようになっていきます。それは明里と離れ離れになったことがきっかけです。

その原作でもあった遠野くんの「死んだ目」を松村北斗くんが忠実に再現しているのが、とても素晴らしく、彼以外だとこの作品は成り立たなかったのではないかと思いました。

完全に「遠野貴樹に憑依していた」という表現が1番合っているかもしれません。

花苗を演じた森七菜もえぐい

あの年代の「人を好きになる恥ずかしさ」がとても忠実に再現されていて、これも彼女以外だときっと務まらなかったのではないかと思うほどリアルでした。

青春時代って「やたら自分の髪型が気になるとき」ってありませんでしたか?
鏡を見る回数も人生で最も多かったはず。そういう部分も全部森七菜さんが演じられているところがすごかったです。

ちょうど「国宝」や「フロントライン」で彼女を見たばかりだったので、彼女の演技の振り幅の広さに脱帽です。すでに大女優ではあるものの、長澤まさみレベルになるのではないかと予想。

明里役2人の演技も印象的

  • 高畑充希さんの社会人の明里は艶っぽく綺麗でどこか大人びた雰囲気をまとった明里
  • 白山のあさんが演じた幼少期の明里は、「幼少期ならでは」の明里の感情の起伏という難しい演技を難なくこなす

お二人とも仕事とはいえど、「天才すぎる神演技だな」とスクリーン越しに見惚れてしまいました。

「1122」の高畑充希さんとは完全に別人すぎて、俳優業のすごさにもっと自分たちも頑張らねばと背筋が伸びました。

映像美もサウンドトラックもえぐい

映像美について

幼少期時代では、グローや強制背景ボケのようなCG加工が使いまくられているのですが、秒速5センチメートルの世界といえば「一貫した美学」があるのでそれほど気になりませんでした。

「THE・新海誠」という感じもなく、あくまでオリジナル。また違った映像美が個人的にとても好きでした。

サウンドトラックについて

「想い出は遠くの日々」をそこで流すのはやめてくれよ・・・涙腺壊す気か?と心から思ってしまうようなタイミングで流してきます。相当作り手の性格が悪い。

山﨑まさよしさん「One more time,One more chance」も今回はないのかな?と思っていたところで流れてきますので、破壊力MAX。

音楽を聴くだけで泣けるなんてことは滅多にない自分ですが、本作については完全別物ですね。

泣けるシーンはないのに泣ける

もうずっと2時間映画館内に鼻を啜る音が鳴り響いていて、もちろん自分も何度泣いたか分からないくらい泣きました。

特に泣けるシーンもないのに、はじめて自分がこの原作を見た「高校1年生」から今までをなぜか思い出してしまって、「映画のスラムダンクが泣けるシーンがないのに泣けてしまう現象」だったように思いました。

  • 初めてみたとき、あの頃はこんな幸せなことや辛いことがあった
  • 2回目みたときはこんなこともあった
  • 社会人編の貴樹と自分が重なる

などなどあらゆることを、このたった2時間の間に自分の人生を振り返ることができたのがとても良かったように思います。

究極のバッドエンド映画に変わりなし

まず原作を見た人もわかると思いますが、実写版でも遠野くんと明里は結ばれません。

実写版ではさすがに結ばれるかとギリギリのところまで攻める内容でしたが、結局約束をした栃木県の桜の木下には現れず虚しい思いをすることに。

結局男性は「名前をつけて保存」女性は「上書き保存」

これを残酷なまでに表現していて、2人は周波数は合っているのに現実は違うよね、そうはいかないよねという点がとてもリアルでした。おそらく同じような経験をされた方もいらっしゃることでしょう。

映画「バタフライエフェクト」のように最後すれ違う運命まではありますが、その点は原作を忠実に再現していた印象です。

最後に余談

宮崎あおいさんを久しぶりにスクリーンで見たのですが、大人びた宮崎あおいさんがとても美しくもっと好きになりました。

自分が初めて好きになった女優だったのですが、年月を経ても少しも衰えない透明感と、あの独特の静けさが最高です。

まとめ

いかがでしたか?

本日はタイトル通り「実写版秒速5センチメートル」を見終えたのでレビューをしました。

改めて感想の結論からお伝えすると「原作がわずか60分、実写版はその倍の120分でどうやって1時間も引き伸ばすのだろう、とドキドキしたけど大満足」でした。

今回の記事では下記の3点についてピックアップしました。

  • 原作と実写版が重なった瞬間、ようやくひとつの物語が完結
  • 泣けるシーンはないのに泣ける
  • 究極のバッドエンド映画

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