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【レビュー】成瀬は天下を取りに行くを読んだ感想。名言まみれ。【面白くない?】

読書レビュー
この記事は約7分で読めます。

こんにちは。Nagiです。

当サイト(Nagi Rhythm)は現在1500記事以上投稿をしており、過去に様々な読書レビューをさせていただきました。

本日はタイトル通り本屋大賞も受賞している「成瀬は天下を取りに行く」を読み終えたのでレビューをさせていただきます。

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まず結論を一言でお伝えすると「成瀬に憧れる人が増えるほど面白い作品」でした。100点満点。日本だと「みんながやるからやる」みたいな感じで個性がどんどんなくなっていくけど、改めて「個性的な人って良いな。自分を貫くって良いな」と思わされる作品でした。

今回の記事では下記の3点についてピックアップをさせていただきました。

  • 簡単なあらすじ
  • 成瀬は天下を取りに行くの良かった点
  • マイノリティは人を惹きつける

それでは上から順に解説をしていきます。

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簡単なあらすじ

公式の引用ではなく、私の言葉で書かせていただきますね。

舞台はコロナ禍の滋賀県で4年前に閉店した「西武大津店」。なんでもできる優等生だけど、どこか変人の成瀬という中学2年生の女の子にフォーカスされて物語が進んでいきます。もうとにかく他人の目を気にせず、やりたいことは全部やる成瀬があまりに良いキャラすぎて終始惚れ惚れしてしまいます。

どのくらい成瀬が変人かと言われたら以下のとおり。

  • 中学生であるのに関わらず、毎朝5時に起きてランニングをして21時には寝る
  • けん玉大会も優勝
  • 地元愛が強すぎるくらい強い
  • かるたも最強
  • 突然髪の毛を坊主にして入学式に臨む
  • 話し方が独特(あなたのことを貴殿、関西弁が一切でない、丁寧すぎる言葉)
  • 勉強もなんでもできる
  • M-1にも挑戦する
  • かつては天才シャボン玉少女としてローカル番組で名を馳せたこと
  • 将来の夢は、200歳まで生きることと西武大津店を建て直すこと
  • 告白されても200歳まで生きるから老後ならOKと断る
  • とにかくなんでもやる

地元愛が強く、あげだすとキリがないほど独特で、ずっとクラスから浮いている状態。それは決してネガティブな話でもなく、虐められたりしているわけでもないけど、ペアを組む体育の授業などあれば絶対に1人だけ浮くタイプとのことを指します。

ひたすら「成瀬あかり」がどのような人か紹介されていくただの青春ストーリーなのですが、どうも心が惹かれてしまうお話でした。

個人的に1番好きなシーン

「髪の毛が1ヶ月1cm本当に伸びるか計測したいから坊主にした」というシーンがあまりにも好きすぎて初めて小説で思わず笑ったかもしれません。よくこんな話を設計したなあと思わず作者に脱帽。たった1行だけで笑わせてくるのは相当センスがある。

素人があらすじを上手くまとめられませんが、とにかく成瀬と関わった様々な人の視点から成瀬について紹介されていくお話です。

「成瀬は天下を取りに行くの良かった点」

  • 200ページくらいと短時間でもテンポよく読める
  • 様々な人の視点から成瀬について描かれるので飽きない
  • 最後に成瀬の視点も描かれてる点がさらに良い

それでは上から順に解説をしていきます。

200ページくらいと短時間でもテンポよく読める

大体筆者の場合は読み終えるのが3時間ちょっとくらいでした。大抵途中で疲れて1週間くらいに分けて読んだりするので、初めて1日で読み終えた小説かもしれません。時間がない人でもサクっと読めてテンポが良すぎます。

小説が苦手な人でもおすすめ

もうなんだかひたすら「成瀬」がどんな人か知りたい気持ちがいっぱいで、もう気がつけば成瀬に恋をしている自分がいます。

ミステリアスな人こそ知りたくなるのが人。フランス人もそうでしたが、「もっと知りたい」を募らせるために「あえて多くを語らない」というのがありましたね。

「フランス人は10着しか服を持たない」で解説をしておりますので是非こちらもご覧ください。

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様々な人の視点から成瀬について描かれるので飽きない

  • まず1番最初の成瀬の相方である島崎
  • 男子高校生西浦くん
  • 最後に成瀬の視点も描かれてる点がさらに良い

最後の章ではなんと「成瀬」が主人公になります。

成瀬の芯のある無敵感や、周りに左右されないところに惚れた人も多いと思います。しかし、筆者は親友かつ漫才の相方である島崎が東京に引っ越す件で、グラグラ揺れて勉強が手につかなくなってしまった成瀬にグッときて、そこで一気に好きになりました。

成瀬のことを好きになった男の子に、感謝できるような一面も良く(しかもあなたのことを貴殿と呼ぶのも最高)、実は成瀬は本当にコミュニケーションが苦手なだけで島崎や周りの人のことめっちゃ大事におもってると知れて微笑ましくなるシーンが連発です。成瀬好き!

ぶっとんでもいながら、最後の章では成瀬も我々と同じような感情を抱いていることになんだか親近感も湧いてしまったのは自分だけでしょうか?最後の章はもうニヤニヤが止まりません。

マイノリティは人を惹きつける

将来の夢は、「二百歳まで生きること」ということに対して、多くの人が「ネタなんじゃないか」と思うでしょう。

しかしながら、成瀬はとにかくクソがつくほど真面目。200歳まで生きるために、ちゃんと規則正しい生活をして、筋トレもして虫歯ができてはだれもなので、ご飯を食べた後は必ず丁寧に歯を磨きます。

200歳まで生きられなくともやりたいことをやって、「後悔しない生き方をしたい」と思わされる瞬間でもありました。

絶対に周りに流されず、自分の信じた道だけを貫く

当たり前のようですが、当たり前ではありません。実際に成瀬のようにできている人っていますか?

以前記事にしたことがありますが、欲しいものを買うも「みんなが持っているから欲しい」とかありませんか?

みんながやっているから自分もやる、ではなく「自分がやりたいからやる」というように、どこか保守的になっていた自分に成瀬が喝をいれてくれるような作品でもありました。

恋愛でもそうですが、「他の人と違ったタイプの人」を好きになった経験ありませんか?それは成瀬と同じく、マイノリティーは人を惹きつけるからです。

成瀬の名言まとめ

  • 「たくさん種をまいて、ひとつでも花が咲けばいい。花が咲かなかったとしても、挑戦した経験はすべて肥やしになる」
  • 「大きなことを百個言って、一つでも叶えたら「あの人すごい」になる」
  • 「経験してきた事は全て無駄ではなく、次につながる」
  • 「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」
  • 「それはつまり、恋心を抱くような相手がいるかという質問か?」
  • 翌朝、成瀬は目覚まし時計のアラームで目覚めた。通常より二秒遅い。そこから綻びが広がっていくかのように、何をやっても調子が出なかった。

41万部も納得

実際に様々な賞を受賞されています。これも納得。

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まとめ

いかがでしたか?

地元の歴史ある商業施設の閉店は私も身近で経験し、心揺さぶられることがありました。成瀬の気持ちも分かります。

だから著者が地元大津西武への感謝の気持ちを込めて書き下ろしたというサイドストーリーを知って胸熱になりました。

成瀬のこの先がめちゃくちゃ気になるし、ずっとずっと彼女を応援していたくなるような作品。そして自分も成瀬のように自分を持ちつづけて突き進みたいと思える作品でした。

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