こんにちは。Nagiです。

当サイト(Nagi Rhythm)は現在2000記事以上投稿しており、過去に様々な映画やドラマのレビュー記事をご紹介させていただきました。

本日はタイトル通り、映画レビューサイト「Filmarks」でも絶大的な人気を誇る「万事快調オールグリーンズ」を見てきたのでレビューを執筆します。

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まず感想を一言でお伝えすると、2026年が始まったばかりですがこれを超える日本映画に出会えるのか、正直かなり不安になるレベルで100点満点の作品でした。

「女子高生×大麻栽培×青春」と文字にすれば不謹慎そのもののテーマを、生々しさ全開で描かれている怪作で、Netflix待ちよりも今すぐ映画館にいってほしいような作品です。

本記事では、

を中心にネタバレありで深掘りしていきます。

映画『万事快調(オールグリーンズ)』とは?

原作は21歳で松本清張賞を受賞した波木銅さんのデビュー小説。若すぎ。

ラッパーを夢見ながらも、学校にも家にも居場所を見いだせず鬱屈とした日々を送る朴秀美(南沙良)。陸上部のエースで社交的、かつスクールカースト上位に属しながらも、家庭では問題を抱えている映画好きの矢口美流紅(出口夏希)。

未来が見えない町で暮らすどん詰まりの日々の中、朴秀美が地元のラッパー佐藤(金子大地)の家で襲われかけてなんとか倒したところ、たまたま佐藤の家でマリファナを手に入れる。その出来事をきっかけに、同級生で漫画に詳しい毒舌キャラ岩隈真子(吉田美月喜)、岩隈の後輩で漫画オタクの藤木漢(羽村仁成)らを仲間に引き入れ、同好会「オール・グリーンズ」を結成。マリファナの栽培に乗り出す。

※ここから先は物語のネタバレを含みます

南沙良の「HIPHOP」がほんまにギャップ萌え

ここが本映画の核だと思いました。主演の南沙良さんの変貌ぶりには、誰もが息を呑むはず。

スケボーに乗りながらストロングゼロを飲んでいるシーンはあまりに格好良すぎて惚れました。気が付けばインスタをフォローしている自分。

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清楚なイメージをかなぐり捨てた彼女が、ラッパー「ニューロマンサー」というハンドルネームを用いてリリックを刻む姿は、最高にクールで、最高にHIPHOPしている印象を抱きました。

ニューロマンサーの元ネタはこれ。サイバーパンクな作品好きの南さんがかっこよすぎ。

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3人全員一癖あっていい

ギブスンを読み、ゴダールを観る。矢口演じる出口さんの口から僕の1番好きな作品「哀れなるものたち」「リバーズ・エッジ」という映画のワードが出るなんて思いもしませんでした。

おそらく作者は相当映画オタクであり、小説オタク。

大麻の作り方がめちゃくちゃリアル

「世の中に絶望した女子高生が学校の屋上で大麻を育ててそれを売る」という脚本だけでも十分面白いですが、描写の生々しさはそれを遥かに超えてきます。確かに学校の屋上だとなかなかバレないのかもしれない。というのがすごいリアル。

実際に栽培していたのは本物なのでしょうか・・・?

特に印象的だったのが「大麻ワックス」の生成

文章で説明するのが難しいのですが、大麻というのはただ乾燥させたものを吸うだけじゃなくて、より濃度を高めるために「ワックス」というのを用いることがあります。

大麻の濃縮物の一種で、粘り気のあるワックス状の見た目から「ワックス」と呼ばれ、日本ではワックスといえばヘアワックスが連想されますが、「ブレイキングバッド」のような純度をさらに高めたものがワックスとなります。

大麻用ワックスの精製手順を丁寧に描写しているシーンは「これ大丈夫か」と思えてしまうほどリアルでした。なぜならそれを真似する人も大量に現れそうなほどだからです。

犯罪は最終バッドエンドと分かっていても続ける彼女ら

「犯罪行為に良い結末はない」という常識はわかっていてもなかなかやめられません。実際、北川景子演じる映画「ナイトフラワー」でもそうでした。

どこかで痛い目に遭わないとやめられないのが人間。実際1000万稼げましたが、そのあとは限界を迎えます。

大麻から足を完全に洗うと決めてもずっとロックに生きてほしい

物語の終盤、彼女たちの未来を決めつけるようなテロップ(地元のヤンキーと結婚など)が流れますが、それを「そんなわけねーだろ。ばーか。」と一蹴する美流紅のワンシーンがとにかく印象的。

いつだって彼女たちはロックに輝いていてほしいし、気がついたら親目線のようになっている自分がいました。

Xの感想もかなり良い

「まさか邦画でこんなシーンが観れるとは…と感動すら覚えました。」まさに完全に同意見です。しかも女子高生というのがツボ。

「万事快調(オール・グリーンズ)」というタイトルについて

タイトルは1972年のゴダール作品へのオマージュですが、本作においてそれは「全てが順調(All’s Well)」という皮肉を超え、彼女たちが自らの手で掴み取った「緑」な解放を意味しています。

卒業式当日、完全にこの世界から足を洗うと決めた南さんは体育館で大麻を全部爆発させます。結果、全員が笑顔に。

なぜ笑顔かというのは、たまたま風が吹くタイミングが全部体育館側だったため全員が強制的に大麻を吸う状況になったからでした。

生徒も先生も全員が大爆笑で、改めてTHC(ハイになる成分)の効果を実感したシーンでした。大麻=悪いものやゲートドラッグという扱いにはなっていますが、大麻肯定派である自分は大麻を通して笑顔になれるのであればありなんじゃと思えるシーンでもありました。

まとめ

原作は21歳の大学生(当時)にして松本清張賞を受賞した波木銅氏のデビュー作。99年生まれの天才が産み落としたこの物語を、これほどまでの解像度で映画化した児山隆監督の手腕には脱帽でした。

どれか当てはまった人はそんなあなたのための作品だと思いました。

世の中には、自分ではどうしようもない閉塞感や、決めつけられたレールの未来が溢れています。でも、この映画を観た後の私は、少しだけ無敵になった気がしました。世界は相変わらずクソかもしれないけれど、こんなアホなことして過ごす青春時代もありなのかもしれません。

アホだけどなんだか圧倒的なパワーと勇気をもらえる2時間でした。 この興奮を、ぜひ一人でも多くの方に劇場で味わってほしいです!

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