こんにちは。
過去に様々な読書レビューを書かせていただきました。
そんな本日は角田光代さん作の「愛がなんだ」について感想を書かせていただきます。
まず結論から申し上げますと「映画版も良かったけど原作のほうがさらに恋人依存の生々しさ」が伝わってきてついついのめり込んでしまいました。
今回の記事では下記3点についてピックアップをさせていただきました。
- 一切悪気がないメンヘラ製造機
- 都合の良い女、テルコ
- 「恋は盲目」の恐ろしさ
それでは上から順に解説をしていきます。
一切悪気がないメンヘラ製造機
まずネタバレになってしまいますが、結果的に良いように使われて主人公のテルコは付き合えません。
全てをマモルに捧げて尽くそうとするテルコを、マモルはこれまたどうしようもないくらい都合よく扱います。
都合の良い女、テルコ
嫌われたくなくて、少しでも好感度をアップさせようと様々な試みをします。
- いつでも電話に出れるようにする
- 仕事であってもマモちゃんに呼び出されたらすぐに早退する
- 体の関係も持っており、求められたらいつでも応じる
- 飲み物飲みたいと言われたら瞬時に買いに行く
数え出したらキリがないほど、完全に犬になっていました。
恋人同士であるなら通常であれば男女は対等であるべきなのに、この二人の場合は完全に男性側が優位に立っていたのが印象的でした。
誰しも経験したことがあるであろう切ない片思いを、角田さんは独特のユーモアと間、抑えた演出でこれでもかというほど読者の心を壊そうとしてきます。
「恋は盲目」の恐ろしさ
まさに田中守ことマモちゃんを中心に世界が回っていると言っても過言ではないほどの、恋の恐ろしさ。
先ほど述べましたが、仕事中であっても呼び出されたら早退してでも会いに行くほど
結果的に仕事は解雇といった形になり無職に。。。たかが恋人でもなく、あくまで好きになった人の影響で仕事すら失う恋の恐ろしさを描いていたように思いました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
書いていて自分でもよく分からなくなってくるほど、愛とは一体何なのだろうと感じさせられる作品でした。
- 片想い
- しんどい恋愛
- 都合の良い関係
上記のような経験をしたことがある人は確実に心に刺さる内容になっているでしょう。
本を読むのが面倒な人は映画を見てみるのもおすすめかもしれませんね。