【徹底調査】Rick Owens本人はどんな音楽を聴く?好きな曲・プレイリストを調べてみた
こんにちは。Nagiです。
Rick Owens本人の私服や愛用品を調べているうちに、もうひとつ気になったのが音楽。
クラブですごくリズムに乗っている彼がXでバズっていましたが、あれだけアンダーグラウンドな服を作る人は普段いったい何を聴いているのだろうということで調査してみました。
調べて見ると時間が足りないくらい死ぬほど音楽を聴いていました。多分ですが、相当音楽にこだわりあり。
今回の記事では本人の発言がある曲とアーティストだけを取り上げ、仕事中、ジム、普段の生活で何を聴いているのかご紹介します。
※2026年10月時点で確認できたインタビューと配信情報をもとにしています。「好きだった曲」と「取材当時によく聴いていた曲」は区別して記載しました。
目次
Rick Owensはどんな音楽を聴く?本人の回答を一覧で紹介

Rickは2023年のインタビューで、日常的に聴く音楽を「ジャズ、オペラ、テクノ」と答えています。ほかにも少年時代から親しんできたロックや、70年代のディスコがたびたび登場します。
| 聴く場面・きっかけ | 本人が挙げた音楽 | 発言時期 |
|---|---|---|
| ジム・運動中 | Brutalismus 3000、激しいテクノ、Diana Ross「Muscles」 | 2023〜2025年 |
| 散歩中 | Diana Ross「Love Hangover」、Unicorn on Ketamine | 2023〜2024年 |
| 自宅などで聴く静かな音楽 | Judy Garland、Shirley Horn、昔のジャズ | 2023〜2024年 |
| 車で森へ向かうとき | オペラ | 2023年 |
| 若い頃からの影響 | David Bowie、Iggy Pop、Motörhead、Ministry | 2023年 |
| ショーの音楽 | Alice Cooper、Sisters of Mercy、Diana Ross、Mahlerなど | 2002〜2025年の回想・使用例 |
こちらは本人が取材で挙げた曲を年代別にまとめたものになっています。ソース元は以下の通り。
出典元
- Rick Owens公式掲載・2023年6月インタビュー
- VOGUE JAPAN・2023年インタビュー
- Rick Owens公式掲載・2024年2月インタビュー
- Rick Owens公式掲載・2025年6月インタビュー
本人選曲のSpotifyプレイリスト「TURBOCUNT」がある

今回調べていて特にありがたかったのが、2023年4月に米『Interview Magazine』が公開した企画です。
Rick本人が「TURBOCUNT」という名前でプレイリストを選曲。しかもSpotifyで無料で聴くことができ、詳しくは以下のリンクをご覧ください。
Spotifyで「SOUND ADVICE: TURBOCUNT with RICK OWENS」を聴く
プレイリストの一部を抜き出すと、こんな感じです。
| アーティスト | 収録曲 |
|---|---|
| Alice Cooper | Sick Things |
| David Bowie | She Shook Me Cold |
| Donna Summer | I Feel Love(12インチ版) |
| Iggy Pop | Funtime |
| Brutalismus 3000 | No Sex With Cops |
| Lil Texas | Turn The Volume Up |
| Human Resource | Dominator |
| Gary Numan | Airlane |
ロックにディスコ、ハードなダンスミュージックまで入っていて、ひとつのジャンルで括れません。Rickが2023年のインタビューで自分を「ジャンルに節操がない」タイプだと表現していたのも納得です。
本人が好きだと答えた曲を探して、ほかの人が勝手にまとめたプレイリストではなく、『Interview Magazine』が本人の選曲として公開しているものなので、まずはここから聴くのが早いと思います。
出典:Interview Magazine「Rick Owens Curates a Playlist for “TurboCunts”」2023年4月5日 / Spotifyの公開プレイリスト
Donna Summer「I Feel Love」は泣ける曲らしい
プレイリストに関する質問で、Rickは「この中で泣ける曲は?」と聞かれ、Donna Summerの「I Feel Love」を選んでいます。
激しい曲ばかり好きなのかと思いきや、気持ちを動かされるのはディスコの名曲。こういう話を聞くと、普段の黒い服の印象だけで音楽の趣味を想像するのはかなり意外。
David Bowieは初めて行ったコンサートの相手
初めて行ったコンサートとしてRickが答えたのは、David Bowieの『Station to Station』期の公演です。
好きなアルバムジャケットにもBowieの『Diamond Dogs』を挙げていて、音だけでなくビジュアルにも影響を受けていることがうかがえます。
ちなみに2025年の取材では、Iggy Pop『The Idiot』、Klaus Nomi、David Bowie『Heroes』のモノクロジャケットを3枚並べ、自分のオフィスに飾っていると話していました。
出典:Rick Owens公式掲載・W Magazine 2025年6月インタビュー
Cher、Julie London、Fern Kinneyの名前も挙がる
同じ2023年のQ&Aでは、ポップ界の女王としてCherを挙げ、あまり知られていないお気に入りのアーティストにはFern Kinneyを選んでいます。新しい音楽はどこで探すのかという質問には、「古い映画」と回答。
「自分の人生が映画になったら、サウンドトラックで最も多く流れてほしい歌手は?」という質問にはJulie Londonと回答。
2025年にもCherの1973年のアルバム『Bittersweet White Light』を高く評価しています。最新のクラブミュージックを探す一方で、昔の歌手やアルバムにもずっと興味があるようです。
筋トレ中は激しいテクノ。2025年にはCharli xcxも
Rick Owensはジムに通うことでも知られていますが、運動中に聴く音楽はかなり激しめです。
2023年のインタビューでは「ジムでは非常に激しいテクノを聴く」と回答。Brutalismus 3000を見つけて気に入ったことや、ShadesのメンバーでもあるEPROMの曲をInstagramの動画で繰り返し使っていることも話していました。
2024年にはUnicorn on Ketamineを挙げ、ワークアウトだけでなくパリを歩く時にも聴いていると回答しています。
2025年6月のインタビューでは、ジムでよく聴く名前として次のアーティストや曲を紹介していました。
- Brutalismus 3000
- Basstrologeの2021年の曲(Jefferson Airplane「Somebody to Love」をサンプリングしたもの)
- Charli xcx「Girl, so confusing」
同じ取材では、Anne ImhofのInstagramで耳にしたCharli xcxとShygirlの「365」も気に入ったと話しています。
出典:Rick Owens公式掲載・W Magazine 2025年6月
Diana Ross「Muscles」もジムで聴いていた
2023年のVOGUE JAPANインタビューで、散歩では「Love Hangover」、ジムでは「Muscles」を聴くと話しています。
ゴリゴリのテクノだけでなくDiana Rossも筋トレ用に選んでいるようでした。
出典:VOGUE JAPAN「リック・オウエンスにインタビュー!」2023年
ジャズやオペラも好きで静かな音楽を聴く時間もあり
激しいテクノとは反対に、昔のジャズやオペラもよく聴いています。
2023年にはJudy Garlandを聴いていると答え、車で森へ向かう時にはオペラを流すとも話していました。
2024年のDazedで名前を挙げたのは、ジャズ歌手のShirley Horn。柔らかく、失恋や過ぎた時間を歌うジャズが好きだそうです。
「BOOZE」という別のプレイリストも作っている
Rickは2024年、「BOOZE」という名前のプレイリストを作っていると話しています。(残念ながら、このプレイリストは今回の調査では本人の公開リンクを確認できませんでした。)
入れているのは、恋を失った人たちの切ない歌で、Judy Garlandの「The Man That Got Away」を挙げていました。
2024年のインタビューでは、荒々しいテクノと穏やかなジャズの両方が自分には必要だとも話しています。単純に暗い曲や激しい曲が好きという話ではなかったようです。
出典:Rick Owens公式掲載・Dazed 2024年2月インタビュー
Rick Owensのショーは音楽と靴から作られる
服のデザインを考える時、Rickはまず音楽と靴から始めると繰り返し話しています。超意外。
2023年のVOGUE JAPANでは、数分の楽曲を友人たちと編集し、3〜15分ほどのランウェイ用の音楽に作り替えていると説明。リピートしたい部分を長くしたり、不要な箇所を省いたりしながら、そのシーズンの服に合う曲にするそうです。
音楽を最後にBGMとして載せているのではなく、服を作りながら、同時に音楽も作っているというわけです。
初期のショーはIggy PopとAlice Cooper
Rickが2017年に振り返ったところによると、最初のニューヨークでのランウェイショーにはIggy PopとAlice Cooperの曲を使ったそうです。
本人はその音楽を今でも気に入っており、初めてパリでショーを行った時にも両者の曲を使ったと話しています。
出典:Rick Owens公式掲載・Interview Magazine 2017年3月
2022年にはマーラーの交響曲第5番を使用
2025年のW MagazineでRickは、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった日のショーで、普段の激しいテクノではなくGustav Mahlerの交響曲第5番を使ったと振り返っています。
それまで自分には使う資格がないように感じていたほど大切な曲だったそうで、激しい音で驚かせるのではなくその日の空気に合わせて曲を選んだという話が印象に残りました。
2024年春夏はDiana Ross「I Still Believe」
2023年9月発表の2024年春夏ウィメンズコレクションでは、Diana Rossの「I Still Believe」をリミックスして使用しています。
Rickはこの曲の「I still believe in love」というフレーズを繰り返し、ゆっくりとした賛歌のような音楽に作り替えました。ショーはピンクの煙やバラの花びらに包まれ、いつもの黒一色とは違う雰囲気に。
同シーズンにはBjörkのコンサートで感じた前向きなエネルギーにも影響を受けたと、自身のコレクションノートで話しています。
「I Still Believe in Love」は繰り返される歌詞のフレーズで、公式のショー資料に書かれている曲名は「I Still Believe」です。
出典:Rick Owens公式・SS24 LIDOコレクション資料 / VOGUE JAPAN・2024年春夏ショーレポート
Sisters of Mercyの「Temple of Love」は回顧展の名前にも
筆者自身も直接行ったのですが、2025年にパリで開催されたRick Owensの回顧展は『Temple of Love』という名前でした。
これはRickが昔から聴いてきたバンド、Sisters of Mercyの曲名から取られたものだそう。2022年のメンズショーでも同バンドの「Lights」を使ったと、本人が説明しています。
1990年代にMichèle Lamyと暮らしていた部屋では、Sisters of MercyのほかにVelvet UndergroundやLou Reedをよく流していたそうで、特にLou Reedの「Sad Song」やアルバム『Coney Island Baby』の名前を挙げています。
昔好きだった音楽が、何十年後のショーや展覧会にも登場するので、Rickにとって音楽はその時の流行だけで選ぶものではないのでしょう。
出典:Rick Owens公式掲載・W Magazine 2025年6月
まず聴くならこの5曲がおすすめ

Rickの音楽趣味が気になったら、まずこの5曲から聴いてみるといいかもしれません。本人のプレイリストやインタビュー、ショーの資料で確認できた曲から選びました。
| 曲 | 選んだ理由 |
|---|---|
| Donna Summer「I Feel Love」 | 本人が「泣ける曲」と答え、公式プレイリストにも収録 |
| Iggy Pop「Funtime」 | 本人選曲のプレイリストに収録。初期のショーで使ったアーティストでもある |
| Brutalismus 3000「No Sex With Cops」 | 本人選曲のプレイリストに収録。ジムで聴くという激しいテクノにも近い |
| Judy Garland「The Man That Got Away」 | 本人が「BOOZE」というプレイリストの例に挙げた曲 |
| Diana Ross「I Still Believe」 | 2024年春夏ウィメンズショーでリミックス版を使用 |
前半3曲は本人選曲のSpotifyプレイリストから確認できますので、是非聴いてみてください。
まとめ

Rick Owensが聴く音楽を調べてみると、Iggy PopやDavid Bowieのロック、Brutalismus 3000のテクノ、Donna Summerのディスコ、Judy GarlandやShirley Hornのジャズまで出てきました。
なかでも面白かったのは、激しいテクノが好きな一方で、静かな曲も自分には必要だと話していることでかなり幅広いことが判明。外見のイカつさや服のアングラ感から想像していたより、ずっと幅広い音楽を聴いていました。
そして音楽は、ただの趣味ではなく仕事の一部でもあります。服と同時にショーの音楽を作り、何十年も聴いてきた曲をランウェイや展覧会に使っていると知ると、過去のコレクションもまた違った見方ができそうです。
今回は、本人の選曲が確認できるSpotifyプレイリスト「TURBOCUNT」から聴いてみるのがおすすめです。
Rickが同じ服を着続ける理由はミニマリズムの記事で、身だしなみに使っているものはAesopの記事で紹介していますので是非合わせてご覧ください!

記事の感想や質問はこちらから。
感想・お問い合わせ →




