こんにちは。Nagiです。

少し前から話題になっていた佐藤航陽さんの著書「ゆるストイック ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考」がずっと気になっていたのでaudibleで聴く読書をしながらランニングしていたのでメモがてらレビューしていきます。

読んでみた感想としては、もともと自分が考えていたことを著者がうまく言語化してくれたなという印象です。

価値観が大きく変わったわけではありませんが、短期ばかり注目されがちですが、何事も長期的に見つつ努力と才能の関係や、好きなことに没頭する大切さについて改めて考える機会になりました。

特に興味深かったのが「独自性」と「タダ乗り」という成功の考え方です。

自分だけの強みを持ち、世の中にある技術や仕組みを利用することで大きな成果につなげるという話なのですが、振り返ってみれば時代の波に乗れたと思う部分もあれば、もっと早く始めておけばよかったと後悔することもあります。

今回は本書の内容を要約しながら、自分の仕事や趣味と照らし合わせて感じたことを書いてみます。

目次
  1. 『ゆるストイック』とはどんな本?
  2. ゆるストイックを読んで思った押さえておきたい5つの考え方
  3. 『ゆるストイック』を読んだ感想4点
  4. 結局『ゆるストイック』はどんな人におすすめ?
  5. まとめ|好きなことに没頭できれば、成功しなくても幸せだと思う

『ゆるストイック』とはどんな本?

『ゆるストイック』は、『お金2.0』などでも知られる起業家・佐藤航陽さんが2025年2月に出版した自己啓発書です。

タイトルだけを見ると、あまり無理せず生きようという内容にも思えますが、著者が提案しているのは「自分にはストイックに、他人には寛容に」という生き方です。

今の時代、SNSによって簡単に他人の生活を見ることができるので、他人の成功を見て焦ったりした経験はありませんか?

しかし、「うちはうち、よそはよそ」と昔親から言われたように、自分の価値観を周囲に押し付けたりするのではなく、自分が好きなことや得意なことに集中して日々を過ごすのが本書の核となっています。

全6章で以下のような構成になっています。

  • 前半では現代社会の格差や努力に対する思い込み
  • 中盤では才能・運・独自性の関係
  • 後半では習慣化や不確実な社会との向き合い方

単なる努力論ではなく、そもそも何に努力するべきなのか、成功はどのような仕組みで生まれるのかを考える内容になっています。

ゆるストイックを読んで思った押さえておきたい5つの考え方

1. 自分にはストイックに、他人には寛容に

自分が目標を持って努力するのは自由ですが、他人にまで同じ努力を求める必要はありません。

例えば、毎朝5時に起きて勉強することが自分に合っていたとしても、全員にとって正解とは限りません。ゴールドマンサックスの田中渓さんも他人に押し付けていません。朝が苦手な人もいれば、夜のほうが集中できる人もいます。

また、SNSで他人の成功を見て焦ったところで、自分の能力が上がるわけではありません。

著者は、他人からの評価や周囲の価値観に振り回されず、自分のルールで淡々と積み上げていく姿勢を重視しています。たとえば私の場合でいえば2100記事ほどコツコツと2019年から積み上げてきました。

この考え方は最終章にもつながっており、本書ではSNSとマスメディアの分断や、異なる価値観を持つ人との向き合い方についても取り上げられています。

自分の考えを大切にすることと、それを他人に押し付けることは別。そんな距離感が「ゆるストイック」の基本です。

2. 努力や才能だけで成功は決まらない

本書で大きく取り上げられているのが「運」の存在です。

努力すれば報われるとはよく言いますが、残酷なことに現実にはどれだけ頑張っても成果が出ないことがあります。反対に、本人の努力だけでは説明できないほど大きな成功を収める人もいます。

  • 生まれた環境
  • 人との出会い
  • 参入した市場
  • タイミング

によって結果は変わりますし、能力が人より少し優れているからといって、収入も同じ割合で増えるとは限りません。

また、本書では努力に対する考え方を見直すために、公正世界仮説や自己責任論など、私たちが当たり前だと思っている思考にも触れています。

特に「努力した人は報われるはずだ」という公正世界仮説は、現実とは必ずしも一致しません。

努力しても結果が出なかった人を能力不足だと決めつけることはできませんし、成功した人の成果をすべて本人の実力で説明することもできないのでしょう。

もちろん努力が無意味という話ではなく、自分ではコントロールできない要素もあると理解することが大切なのだと思います。

3. 成功には「独自性」と「タダ乗り」が重要

https://twitter.com/mcdreamy55/status/1901085690714370551

個人的に面白かったのが、成功を「独自性」と「タダ乗り(フリーライド)」の掛け合わせで考える部分です。

  • 独自性=自分ならではの特徴や価値を持つこと
  • タダ乗り=すでに世の中に存在している技術やプラットフォーム、社会の仕組みを利用すること

として挙げられており、例えばYouTubeで動画を配信する人は、自分で動画配信サービスを開発する必要がありません。YouTubeという仕組みを利用することで、個人でも多くの人に動画を届けられます。

ブログなら検索エンジン、今ならAIも身近な例でしょう。

自分が持っているスキルや経験を、すでに存在する仕組みと組み合わせることで、個人でも大きな成果を出せる可能性があります。

何もかも自分で作る必要はないというのは、確かに合理的な考え方です。

ただ、既存の仕組みを利用することと、これから成長する市場を予測することは別の話です。この点については、ここで軽く触れて後ほど自分の経験も交えて触れたいと思います。

4. 「好き」と「得意」を軸にニッチを探す

「稼げるから」という理由だけで仕事を選ぶと、同じことを考える人たちとの競争になります。

そこで著者が勧めているのが、自分の好きなことや得意なことを起点に、独自性を発揮できるニッチな領域を探すことです。

いくら需要があっても、興味のないことを何年も続けるのは大変です。その点、好きなことであれば誰かに言われなくても続けられますし、経験を積むこと自体が苦にならない場合もあります。

もちろん、好きなことに需要がなければ仕事として成り立たない可能性もあります。ただ、長く続けることを考えると、本人が楽しめるかどうかはかなり重要だと思います。

5. 完璧を目指すより試行回数を増やす

本書では、80%の完成度を目指すことや、試行回数を増やすことについても説明されています。

このAI時代、何が成功するか予測できない以上、一つの方法にこだわりすぎずいろいろ試したほうがチャンスに出会える可能性があります。

若干話は逸れるかもしれませんが、スティーブジョブズの名言でもある「コネクティング・ザ・ドッツ」の考え方を思い出しました。

『ゆるストイック』を読んだ感想4点

①努力は「好き」に勝てないと思った

本書を読んで思い出したのが、昔一緒に働いていたイラストレーターの同僚です。

その人は仕事でイラストを描いているだけでなく、プライベートでも四六時中iPadで絵を描いていました。仕事が終わって家に帰ってからも描いているらしく、しかも本人はまったく苦ではないとのこと。

ぶっちゃけ収入自体はめっちゃ多いわけではないと思いますが、自分には到底真似できないので素直に羨ましかったです。

昔から夢中になれるものがある人やクリエイティブな人にはなぜかとてもつなく惹かれるものがあって、元同僚もまさにそういう人でした。

「努力は好きに勝てない」という言葉がしっくりくる

絵でもギターでもピアノでも何でもいいんですが、何か一つのことに夢中に打ち込んでいる人ってかっこいいなと思います。

別にYouTubeを見たり、ゲームをしたりして過ごすのが悪いとは思いませんが、どうせなら「配信側」に回ったりするなど「生産側に回る」というのは非常に良いのかもしれません。

元同僚の先輩を思い出すと、まじで「好きこそものの上手なれ」なので、もはやスキルアップすら意識する必要がないかも。

本人は「もっと上手くなりたい」と言っていましたが、好きで描いているだけなので結果的に自動で経験を積んでいるわけで、こういう人には一生勝てないだろうなと思いました。

②自分にも時間を忘れて没頭できることがある

元同僚のように何かに夢中になれる人を羨ましく思っていましたが、考えてみると自分にも時間を忘れてしまうくらい好きなことはあります。

AIとの壁打ちは何時間でもできる

  • WEB制作・運用保守・開発・ライティング・分析
  • チャート分析
  • 海外一人旅

は長年続けていますが、いつの間にかまじで夢中になっています。

新しいサービスのアイデアを考えたり、知らない技術について調べたり、ふと思いついたことを質問してみたり一つ聞くと別の疑問が出てきて、気づけば何時間も経っていることがあります。

別に勉強するつもりで始めているわけでもないので、自分はこういうことを考えるのが好きなんだろうなと思います。

ランニングは瞑想に近い感覚がある

現在はフルマラソンでサブ3.5を目指しており、月間300-400km前後走っています。

走らない人からすれば、それだけの距離を走るのはかなりストイックに見えるかもしれませんが、自分としては単なる生活習慣になっています。

というか走っているときの感覚がもはや瞑想に近いレベル。自分の場合はスマホもイヤホンも持たずに走る領域まで行っていませんが、いずれはスマホもイヤホンも持たずに完全に「無」の状態で走ってみたいかも。

健康にもいいですし、体力もつくので一石二鳥だし多分一生やる。

③時代の波に乗るのは言うほど簡単ではない

本書の「独自性×タダ乗り」という考え方には納得する部分も多かったのですが、将来伸びる分野を見つけて時代の波に乗るのは相当難しいと思います。

もちろん波乗りできればいいですが、簡単に言うな!と思ってしまう部分もあったので共有します。

例えばブロガーのマナブさんを事例にあげてみる

彼の場合、2018年にブログやYouTube、noteなどで成果を出し、本人も当時の活動を「波乗り」と表現しています。

参考:ブログを母艦にした2018年の振り返り|manablog

また、2026年5月にはDeFi関連の情報発信によって、ニュースレターの読者が半年で1万人増えた経験についても紹介していました。

参考:サブスタが伸びてるので、波に乗りたい方へ|mblog

こういう話を聞くとすごいなと思う反面、当時の自分に同じ判断ができたかというとまったく自信がありませんし、多分なかなかこのトレンドに乗れる人もいないはず。

そもそも新しい技術やサービスなんて毎年いくらでも登場するわけで、常に情報を「ゆるく」ではなく結構ガチストイックにキャッチアップしなければいけないのでその点は結構難しいと思いました。

WEB制作では波に乗れたと思う

自分の経験を振り返ると、WEB制作については時代の波に乗れたと思っています。

長年仕事を続けられていますし、ありがたいことにこのAI時代の今でも依頼をいただいております。

ただ、自分に特別な先見の明があったというより、自分は営業ができないので周りの人たちに恵まれた部分ばかりですが、これまで仕事を紹介してくれた方々や、長く付き合ってくれているクライアントには本当に感謝しています。

自分の技術だけで今の仕事が成り立っているわけではないので、本書にある運や環境の影響についても納得できました。

ブログはもっと早く始めておけばよかった

Nagi Rhythmを始めたのは2019年ですが、できることなら2016年頃から書いておきたかったです。ガチで当時はブログバブルでした。

  • 当時の就活時代の挫折した経験
  • ミニマリストっぽい発信
  • 日常生活で感じたこと

など、今思えばもっといろいろ書けたはずです。

今は検索結果に企業サイトが増えていますし、AIによって大量の記事が作られる時代にもなりました。長く個人ブログを運営していますが、個人がブログで稼ぐのはかなり厳しくなったと感じています。

もちろん今から始めても成功する人はいると思いますが、自分としてはもっと早く参入しておきたかった分野の一つです。

WEB制作はうまく波に乗れたと感じているのに、ブログについては後悔しており、何が伸びるか分からない段階で行動するのは難しいと思いました。

④グラフィックデザインは自分に向いていなかったのかもしれない

独自性や才能について考えたとき、もう一つ思い出したのがグラフィックデザインです。

昔は自腹を切ってデザイン系のスクールに通って勉強していた時期もありましたが、気づけばグラフィックデザインの仕事の依頼はほぼなくなってしまいました。

しかも、せっかくスクールで勉強した内容も今となってはかなり忘れてしまいましたし、夢中になれるというほどでもなかったのでそもそも自分には向いていなかったのかも。

本書には「自分に配られたカードを知る」という考え方が登場しますが、自分の得意不得意を把握することも大切なのだと思いました。

無理して苦手な分野で戦い続けるより、自分の得意なことに時間を使ったほうがいい場合もあるのでしょう。

結局『ゆるストイック』はどんな人におすすめ?

  • 努力しているのになかなか成果が出ない人
  • 仕事やキャリアの方向性について考えている人
  • すぐに短期的にお金を稼ぎたいと考えてしまう人
  • 他人と比較してしまう人
  • そもそも自分の好きなことや得意なことってなんだっけ?と疑問に思う人

これらに当てはまる方は結構おすすめ。

たとえばデイトレーダーでいえば「近視眼的に見過ぎた結果、爆損してしまって長期的に見ればよかった!」と思ってしまった人もいるはず。

以下のS&P500もそうですが、長期的に見れば見るほど良いものだったりします。結果が出やすいのは何事も長期です。

そして、個人的に良かったのは、努力をすれば必ず成功できるという単純な話ではなく、運や環境の影響まで説明されていたことでした。

コツコツと「小さなこと」から挑戦しつつ、独自性も持ちながら自分らしく生きていくのが1番成功への近道(近道はないけど)なのだろうと思いました。

まとめ|好きなことに没頭できれば、成功しなくても幸せだと思う

本書では経済的な成功を生み出す仕組みについても説明されていますが、読んでいて改めて思ったのは、別に大きな成功を収めなくても幸せにはなれるよなということです。

昔の同僚のイラストレーターも、仮に大金持ちにならなかったとして、好きな絵を一生描き続けられるなら十分幸せなのではないでしょうか。

生活できるだけの収入は必要ですが、仕事が終わったら趣味のギターを弾いたり、休日は好きな絵を描いたり、夢中になれるものがあるだけでも羨ましいです。

私も今はAIとの壁打ちやランニングが楽しいですし、今後も興味を持ったことにはいろいろ挑戦していきたいと思っています。

仕事や収益につながるかは別として、好きで続けられることがあるのはありがたいですね。

『ゆるストイック』は、自分が以前から考えていたことを改めて確認できた一冊でした。

書籍情報

項目内容
書名ゆるストイック ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考
著者佐藤航陽
出版社ダイヤモンド社
発行年月2025年2月
ページ数288ページ
定価1,760円(税込)
ISBN9784478120729