こんにちは。Nagiです。
当サイト(Nagi Rhythm)は現在1500記事以上投稿しており、過去に様々な映画に関するレビューをご紹介しました。
今年も良いペースで映画を見続けることができており、昨年ほどまではいきませんが既に24本の映画を鑑賞できております。
本日は1月〜3月にかけて、その中から面白かった映画を8選まとめてご紹介をしていきます。
- 茶飲友達
- 愛に乱暴
- 正体
- きみの色
- ファーストキス
- ナミビアの砂漠
- ニューオーダー
- 私、オルガ・ヘプナロヴァー
※できるだけネタバレなしでFilmarksに書き込んだ内容をツラツラとご紹介をします。
※普段「だ、である調」でレビューを書いているのでいつもの文体と違いますがご了承ください。
それでは上から順に解説をしていきます。
茶飲友達
結論、クソ面白い。飛田新地を若干捻りつつ、家族愛だったり仲間との絆にフォーカスした作品で見たことがないタイプのヒューマンドラマ。
どんなビジネスであろうがプライドを持って何事も情熱がある人は美しいし、年齢が60-70歳越えようが年齢なんて関係ない。そして人って男女問わず常に「寂しい生き物」なのだろうと思った。だからこそ性的なものは廃れないし、いつだってトレンドを追う必要がない。
良かった点
- 見たことがないタイプの曲がりくねった脚本
- (おそらく)60-70歳を超えている女性が風俗を通して一気に成り上がれて綺麗になれるサクセスストーリー
- 自分の娘がずっと風俗をしていようが、家族愛というドラマについても楽しめる点
- シングルマザーとして生きていく葛藤
- 水商売はどの店も問わずに最終「飛ぶ」という共通認識
愛に乱暴
最強のバッドエンド映画。江口のりこの鬼気迫る演技があまりに現実味を帯びていて非常に見応えがあった。
まさに本作品を一言で言うなら「負のループ」です。少しネタバレ注意。
- 流産する
- 義母ともうまくいかない
- 突然旦那に彼女ができる
- しかも子供までできている
- 近所付き合いも多分うまくいっていない
- 仕事も突然実質クビになる
- 再雇用の話もなくなる
人がドン底まで陥った時、その人の本性が見られるともいうけど、また1から頑張ろうという本性どころか狂っていく様がめちゃくちゃ面白い。朝8時からこの作品を見たけど決して朝から見る作品ではなかった。
正体
結論、ドラマ版も良かったけどクソ面白い。よくあれだけの超大作を2時間で抑えられたな〜というのが最初の一言であって、まとめるのも大変だったに違いない。
ドラマでは各セクションごとに鏑木がカメレオンのように変形して転々と暮らしていく様が描かれていたけど、映画は2時間という枠組みの中で抑えないといけないため、数十分単位という制限が設けられている。それなのに見応えが非常にあったのが印象的。
鏑木を演じる亀梨くんもよかったけど、横浜流星さんも決して負けていないし両方とも100点満点だった。どっちにも鏑木を憑依しきった眼差し、色気、そして「犯罪者なのに良い人感」の拭えなさが完璧。
ドラマ→映画ときたけど仮に原作から入っていたらどんな感想になっていたのだろうと答え合わせがしたくなる作品。
エンディングでヨルシカの太陽を採用したのも最高!
きみの色
「けいおん!」のような彩度が高いものでもないし、激しさもなければ現代風の「ぼっち・ざ・ろっく」感もなく、この色彩の淡さが気がつけばやみつきになっている自分がいた。
どちらかといえば音楽とは全く異なるが「聲の形」と音楽をミックスさせたかのような色彩豊か、だけどペールトーンを基調とした優しさあふれる世界観。
調べてみると音楽・音楽監督は『映画 聲の形』など山田監督作品のほか、「チェンソーマン」(テレビ東京系/22年)を担当する牛尾憲輔。
もはや思わず「ハッ!」となってしまったのは言うまでもない。
「点と点が繋がる」とはまさにこのこと。これぞConnecting the dots。
淡さが際立つ作品ではあるもの、きみのおばあちゃんが孫のライブ本番で「Vivienne Westwood」のラブジャケットを着ていたり(ほぼNANAじゃないか!)、ロックならではの力強さは健在。
今まで見たことがないタイプの青春バンド作品で、ずっとこの世界観に浸っていたくなった。
ファーストキス
「シュタインズゲート」「アバウトタイム」「バタフライエフェクト」これらのようなパラドックス系作品が好きな人はドンズバでハマる作品だと思った。結論、100点満点。
「花束みたいな恋をした」でもそうだったけど坂元裕二さんが描く世界観も上手に使われていていつまでも浸っていたくなる。
くすっとなるところはしっかりと笑わせる、しかし泣かせるところはしっかりと泣かす。このON/OFFの使い分けが天才的。タイトルだけ聞くと恋愛映画っぽいけど恋愛っぽさは一切皆無なところも坂元裕二さんらしい。
運命の赤い糸は存在すると思う派
嘘くさいと言われても、やっぱり運命というのは存在していて何度喧嘩しようが、何度別れて離婚しようがやっぱり最終的に在るべき人と繋がっていくのだろう。
個人的に彼氏や彼女がいない人よりも、「結婚5年目-10年目」あたりの夫婦に是非見て欲しいと思った。
ちょうど5年目-10年目となると全てが「当たり前」になってしまってお互いの刺激もなくなり、リスペクトもなくなっていくだろう。
喧嘩すらもない状態、お互いが「無」になっているパートナー同士もいるはず。そんな彼らこそ本作を見終えた後、自然と会話が多くなっていると思う。それくらいこの映画にはパートナー関係にとって良い潤滑油になってくれるほどの魔法のようなパワーがあると確信した。
最後にこの作品の名言
「恋人は良いところを見つけ合う加点方式、結婚はチクチク嫌なところをお互いが突き合って減点方式となる。」
久しぶりに映画館で映画を鑑賞したけど、NetflixやAmazonプライムを雑多に倍速で自宅で見るのとはまた違った良さがある。これからもどれだけ値上げされようが映画館には足を運ぼう・・・。
ナミビアの砂漠
結論クソ面白い。もう「クソ面白い」以外感想がない。多分今年TOP3に入ると思う。
もう河合優美が全部を持っていった感。こんな天才初めてみた。
まだ3月だけど「今年1番の映画の映画に出会えたのかも」と見終えたあとふと思った。
ニューオーダー
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を凌駕するほどのバッドエンド映画。誰一人として救われないし冒頭20分の天国から地獄への落とし方が綺麗すぎる。個人的にクソ面白かった。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」であれば若干ミュージカル映画感があるためフィクション感満載ではあるが、本作は世界で本当に起きてそうな内容ばかり。
日本ではこんなこと一切ないけど、戦争が起きている国では日常茶飯事なのだろう。しかし日本も治安がどんどん悪くなっていっており、こんな出来事が100年以内にも余裕で起きてそう。
「ウォーキングデッドよりも人が死んでいるんじゃ・・・?」と思ってしまうほどの死体の山、そしてそれを作業のように感情無く燃やしている人たちを見ると最終怖いのはオバケでもなんでもなく人間であることを悟った。
私、オルガ・ヘプナロヴァー
最強のバッドエンド映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を連想させるようなラストの描写が衝撃的だった。そして、ひろゆきが度々口にする「無敵の人」を思い出すような作品。
秋葉原の無差別殺人だったり、神奈川の障害者施設で暴れ倒したり、彼らには様々な「死刑になろうがなんでもいい」スタイルの人は非常に脅威である。
- 親からの虐待
- 友達からのいじめ(もはやリンチ)
- 次々と恋人にフラれる
人を次々と轢き殺すシーンは視覚的な残虐さよりも「ミチミチ・・・」と音を立てる聴覚的なもののほうがあまりにグロテスクだった。これがモノクロだからこそよかったけどカラーなら一体どうなっていたのだという恐怖。
ひたすら落ち込みたい人にこそ見ていただきたい作品。